プログラム(3)

屈折矯正手術における瞳孔と視機能

魚里博

魚里 博

北里大学大学院医療系研究科

視機能への瞳孔の果たす役割はきわめて重要である。瞳孔は角膜屈折による虚像(入射瞳)であるが、眼球光学系における開口絞りの働きをし、入射光量を制限するだけでなく、視力・屈折度や近見反応の調節・輻湊、両眼視等とも関連する。また最近の収差(高次波面収差を含む)やグレア・ハロなど、結像特性や術後視機能の観点からも重要性が高まっている。瞳孔径の非対称的な縮瞳・散瞳や瞳孔中心の偏位、角膜の幾何学的中心とのズレが存在するため、角膜中心決定(センタリング)には注意が必要である。
本講演では、瞳孔の機能や特徴を示すとともに、視機能に及ぼす瞳孔の影響を主に屈折矯正手術の観点から解説する。

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